ブライダルリングは、これから一生付き合っていく大切な宝物。
でも、誰もが初めての経験だからわからないこともいっぱい。
そんなジュエリー初心者のために、ブライダルリングの基礎知識をご紹介。
取材・文/齋藤裕美 イラスト/モリナオミ

4Cとはカット、カラット、カラー、クラリティのそれぞれの頭文字をとったもので、ダイヤモンドの価値を決定する評価基準のこと。それぞれについたグレードのバランスが、品質や値段のひとつの目安となる。ただし、日本のショップでエンゲージとして販売しているものは一定水準以上のものがほとんどなので、あまりとらわれ過ぎないで。
圧倒的に多いのはプラチナだが、これはプラチナが変色しにくい天然の白色を持ち、かつ希少であるため、花嫁にふさわしいとされていたから。最近は、ゴールド素材もイエロー、ピンク、ホワイトなど肌の色や好みに合わせてさまざまなニュアンスから選べるためか、人気が高い。また、プラチナとゴールドを組み合わせたコンビネーションは、どんなファッションやアクセサリーともコーディネートしやすく、マリッジをいつも身につけていたいという人におすすめ。


プラチナもゴールドも、同じ素材でも表面の磨きの技術によって、ツヤのありなしが変わってくる。鏡のように磨かれた「鏡面仕上げ」が、マリッジの定番。長い間使うと細かい傷がついてくるが、いいものであればそれが味になってくる。ただし、気になる場合はショップでの磨き直しも可能。表面に無数の細かな凹凸をつけた「マット仕上げ」は、布地のような落ち着いた雰囲気が魅力。こちらは鏡面とは逆に、使うほどにこすれて輝きだしてくる。表面にランダムに線状の施しを入れた「スクラッチ」、ハンマーで叩いてその跡を模様として生かした「ハンマー仕上げ」は、ファッションリング感覚でつけられるため、”いかにもマリッジというデザインは苦手“というカップルにも人気が高い。
リングの裏側にある「Pt900」などの刻印は、プラチナの純度を表したもの。この場合、プラチナが90%、残りの10%はパラジウムなどの割り金が含まれている。ただし「Pt1000」も割り金がまったくないというわけではなく、極微量の割り金が含まれている。ジュエリーとして使用されるのは850から。純度が高ければいいというものでもなく、一般的にマリッジの素材としては、1000ではやわらかすぎるため、900ぐらいがベストとされている。
ダイヤモンドが一番美しく見えるとされているのは「ラウンドブリリアントカット」で、エンゲージのほとんどがこのカット。最もオーソドックスなのは58面にカットされたもの(=ファセット)で、光を効率よく石の内部で反射させて再び上に逃がすため、ダイヤモンドの輝きを最大限に引き出してくれる。それ以外のものは総称してファンシーカットと呼ばれ、同じグレードのダイヤモンドでも、ラウンドより、ややリーズナブルになることがほとんど。ハートの形の「ハートシェイプカット」は、愛らしい雰囲気のため、ピンクなどファンシーカラーのダイヤモンドを使うことも多い。優雅な「ペアーシェイプカット」は、洋梨や涙のように片方のみが尖った楕円形。舟の形をした「マーキースシェイプカット」は、ポンパドゥール公爵(マーキース)夫人にちなんで名づけられ、小粒でも強く輝くのが特徴だ。色々と試してみて、自分の指や好みにぴったりくるものをセレクトしよう。


ダイヤモンドを爪で留めた「立て爪タイプ」は、エンゲージの大定番。ダイヤモンドを爪で高く持ち上げているため、側面からも光が入り輝きがいっそう増す。「フクリン(埋め込みタイプ)」は、高さがなく表面がフラットなので服などへの引っかかりが少なく、エンゲージを日常使いしたいという人におすすめ。キュートな雰囲気にしたい人は、大粒のダイヤのサイドに小粒のメレダイヤをあしらった「メレダイヤあしらいタイプ」を。よりゴージャス感が欲しい人は、メレダイヤをアーム部分に石畳のようにびっしりと敷き詰めた「パヴェタイプ」をセレクトして。最近は、ファッションリング感覚でつけられる花や蝶々などを模った「モチーフタイプ」、リングの全周もしくは半周にダイヤをぐるりとセッティングした「エタニティタイプ」なども人気が高い。エタニティタイプはエンゲージ兼マリッジとして購入する人も多数。
世界にただ1つのオリジナルデザインにこだわるのであれば「フルオーダー」を。自分でデザインができなくても、こういった雰囲気のものをと具体的な相談をすれば、デザイナーがそのイメージを形にしてくれるので安心。ルース(裸石)とデザイン枠を豊富なバリエーションから自由に組み合わせていく「セミオーダー」は、”フルオーダーとまではいかなくても、オリジナリティは大切にしたい“と考えている人におすすめ。気に入ったものがあれば、「既製品」でもまったく問題なし。ただし、同じデザインでもカラット数、アームの素材によって表情ががらりと変化するので、実際に指につけてみて、鏡などで見え方をチェックして。
